郷土料理のPR、商品力向上に向けて
郷土料理「鰆の押し寿司」を四国の形にかたどった「四国へんろ寿司」を主力商品として販売しているタケウチ。多度津町産ミニトマトをふんだんに使った「ミニトマトジャム」や「焼き肉のたれ」を製造・販売している多度津さくら工房。両者は、共に県内の農山漁村女性の起業家・起業グループ「さぬきうまいもんネットワーク」の一員として、地元素材にこだわった商品を製造し、産地直売所や道の駅などで販売している。
タケウチは、前年に香川短期大学ビジュアルメディアデザインコースの学生の力を借りて、「四国へんろ寿司」のパッケージデザインを一新し、販促資材も作成していた。新パッケージは概ね好評で、販路開拓をすすめる予定だったが、寿司の消費期限が当日限りと非常に短いことが、配送可能地域を限定し、新たな商圏の開拓に支障をきたしていた。
多度津さくら工房は、商品の訴求力を高め、利益率を考慮した適正価格で販売することで、将来にわたる事業の継続を可能にしたいと考えていた。
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両事業者が連携して新商品を開発!!
タケウチは、県産業技術センター食品研究所の協力を得て消費期限を延長し、宅配便を活用した県内外への配送について検討することにした。寿司飯の酢の量を調整し、内装素材に抗菌シートを使いさらに寿司をフィルムで包むことで、乾燥防止と細菌繁殖の抑制に成功。無添加で消費期限を2日延長することができた。商品力の向上には「専門家の客観的な意見に耳を傾けて、さまざまな実験を繰り返すことが大切」と竹内さん。四国の形の押し寿司は湾曲があることから具材の落下も課題のひとつだったが、実験を繰り返すことで内装法を確立。美しく配送できるようになった。
一方、多度津さくら工房は、県外での販売を目指し、商品力向上のためにパッケージデザインを変更することにした。香川短期大学の協力のもと、ミニトマトを全面的にうたいながら、若者や大都市圏の消費者を意識したスタイリッシュでシンプルなデザインを刷新した。あわせて、ミニトマトをイメージした、赤を基調とした化粧箱を新たに作り、ギフト対応も可能となった。
さらに、両者は連携して瀬戸内の鰆のそぼろと、多度津産オリーブの佃煮を讃岐の白みそで味付けした新商品「鰆のふんわりそぼろ」を開発した。ミニトマトシリーズの化粧箱に同梱した「さぬきのふるさと恵セット」として、共同販売も始まっている。「香川県には美味しいものがたくさんあるので、これらを活かした新商品を開発し、県内外に発信できないかとずっと考えていました。『地域の逸品』に育てていきたいですね」と多度津さくら工房池内さんは意気込みを語る。
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販路拡大や生産体制整備を目指して
タケウチは、現行の冷蔵「四国へんろ寿司」に加え、冷凍寿司を研究開発し、さらに品質保持期限を延長し、販路の拡大につなげたいと考えている。
また、多度津さくら工房は、新パッケージと各種イベント等に精力的に参加した結果、順調に売り上げを伸ばしている。さらなる経営の強化と人員の確保を含めた生産体制の整備に取り組んでいる。
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新商品にかける熱き想い
商品のブラッシュアップや新商品開発が実現したのは、お互いが出会えたから。人間関係が広がれば、その分やれることの可能性も大きくなることを実感しました。事業に取り組む中で、若い人たちと一緒に活動できたことも刺激的でした!
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(写真左)多度津さくら工房 代表 池内 靖子氏
タケウチ
会社概要
所在地 | 坂出市林田町3796-26 |
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電話 | 0877-47-1072 |
従業員数 | 2名 |
採択年度 | 平成26年度 |
多度津さくら工房
会社概要
所在地 | 仲多度郡多度津町道福寺640-2 |
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電話 | 0877-33-1533 |
会員数 | 14名 |
採択年度 | 平成26年度 |